【臨床心理士が解説】心理検査の活かし方のポイントを知ろう

  • URLをコピーしました!

自分のことが知りたい!

他のひとに比べて、自分ってどうなの?

こんなこと感じたことありませんか。

我々が提供する主なサービスは、心理的な相談を請け負う「カウンセリング」と、ひとの性格や状態、能力などを測定する「心理検査」が挙げられます。

今回は、「心理検査」についてのお話です。

実は、心理検査をする理由は大きく分けて以下の2つがあります。

この記事では、これらの理由に合わせた心理検査の受け方・考え方をお伝えします!

この記事を読むことで、以下のことが分かります。

  • 心理検査って何のためにやるの?
  • 心理検査を受けることで、どういう自己理解が深まるのか?
目次

1.診断の補助や治療の効果測定をする、場合の心理検査の考え方

もしこころの病院に行ったことがある方は、

なにか検査のようなことをしたけども、なんの説明も受けなかったな…

とお感じになったこともあるかもしれません。

これは、先ほど挙げた心理検査をする理由の、①診断の補助や治療の効果測定をする、が目的であったからだと考えられます。

代表的な検査として、気分の落ち込み度合いを測定するCES-Dや、深層心理を少しだけ覗くバウムテストなどがあります。

これらは、専門家が活動をする際にデータを活用する目的で行われます。

血液検査やレントゲンなどを行った際に、全てのデータについて説明を聞いていたら、まるで大学の講義を聴いているようで疲れてしまいます。

「そんな細かな話は聞くだけで疲れちゃうから結論を教えて!」なんて声が聞こえてきます。

なので、検査の目的が①だった場合は、ある程度専門家にお任せしてしまうのもいいかもしれません。

もちろん、「どうしても気になる!」、そんなときは率直に結果について聞いてみるのも全然OKです。

ただ結果についてだけ聞いたとしても、「へー」、以外の感想が持てないことも多いかも?

そんなときは、検査そのものにこだわるよりも、「データをどう使ってくれているかな」、「どう活かしてくれているかな」とデータを扱う“ひと”に着目すると検査の意味が深まります。

  • 検査の結果を丁寧に説明されないこともある
  • 検査にこだわるより、扱ってくれる“ひと”を見よう

心理検査のもう一つの目的は“自己理解”と“生活への応用”です。

どちらかと言えば我々心理士のメインの役割と、より関係が深いのがこちら目的で行われる検査です。

代表的な検査は、性格傾向が分かるTEG3(東大式エゴグラム)やBIG5、MBTIが有名です。

また、知能や心理発達傾向が分かるWAIS-Ⅳ、WISC-5(ウェクスラー式知能検査)も非常にポピュラーな検査です。

データが得られた際に、大事なデータの見方が2つあります

1つ目の大切な観点「平均との比較」

大抵の心理検査は、その検査を作る際に膨大なデータを収集して、だいたいこのくらいの数値が“普通”だよね、という平均値を計算します。

この平均値と自分自身の数値を比較することで、一般的な基準からみて自分のその数値が高いのか、低いのかが分かります。

2つ目の大切な観点「自分の中での比較」

検査によっては、一つの検査で自分に関する複数のデータが得られることもあります。

むしろ性格検査や知能検査ではその方が多いかも。

自分の中で、より数値が大きい部分は“得意なところ”

自分の中で、より数値が小さい部分は“苦手なところ”

このように心理検査のデータを見ることで、自分自身への理解が深まっていきます。

  • 「平均との比較」で自分の位置づけを測る
  • 「自分の中での比較」で自分の得意・苦手を探る

3.検査結果の活かし方:心構え

検査結果を見る際に心掛けていただきたい心構えがあります。

得意は活かし、苦手を補う

数値的に、平均と比べて、もしくは自分の中で低いところ、あまり望ましくないところを見つけると、その部分を改善したい、治したいと反射的に思うのは自然なことです。

一方で、完璧な人がいないのもまた事実で、苦手なことを治すことはもちろん、取り組むことも大変に骨が折れます…。

そこで、心太(ところてん)式改善法を唱えます!

これは、苦手なところを直接治すのではなく、得意を最大限活かす方針です。

実生活の中で、得意を発揮している時間が長くなればなるほど、苦手が見える機会は減ります。

もし、起きている時間ずーっと得意を発揮することができれば、苦手を持っていても発揮される機会がなくなり、他人からは見えなくなります。

そんな、“苦手を治さなくてもいい”、革新的、かつ効果的な改善方法です。

ぜひ、お試しあれ。

  • 得意が発揮される回数を増やして、苦手をところてん方式で押し出す

今回の記事はいかがだったでしょうか。

検査に対する理解や活かし方見えてくると、興味が湧いてきませんか??

カウンセリングを通して自己理解が深まることもありますが、心理検査によって客観的なデータで自己理解が深まるのも面白いでしょう。

どういった目的や内容を検査で知りたいか?実施も含めて、気軽に私たちにお問合せください。

この記事が気に入ったら
いいねしてね!

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!

この記事を書いた人

心太のアバター 心太 臨床心理士・公認心理師

臨床経験10年(2025年時点)
小学生から大学生までの教育相談、精神科クリニックでの心身の相談まで多岐にわたる現場を経験。
専門領域:認知行動療法、ブリーフセラピー、カップルカウンセリング、心理検査
趣味:バスケなど運動全般、パソコン

目次