

心理療法ってな、400個あんねん。
ということで、現在、数多くのカウンセリング方法があります。
現代のカウンセラーは、相談内容やクライアントの希望に合わせていくつかの方法を組み合わせることが一般的です(統合的心理療法)。
その中でも、最もスタンダードで、様々なカウンセリングの方法にも取り入れられている心理療法の方法をご紹介します。
その名も、来談者中心療法です。
パーソンセンタード・アプローチ(以下PCA)なんてかっこいい呼ばれ方もされています。
1.PCAのコンセプト
ご紹介!とはいえ、一般的にイメージされるカウンセリングのイメージそのままかもしれません。
兎にも角にも“聴く”ことを重視するカウンセリング方法です。
カウンセラーはとにかく話を聞いてくれる人、カウンセリングは自由に話ができる場所というイメージはこの心理療法による影響が大きいです。
PCAでは、“傾聴”と“共感”を学問的に研究し、専門技術の水準まで高めることで、クライアントが安心して話せる時間と空間を作ることに心血を注ぎます。
「聞くだけ?」とお思いになる方もいらっしゃることでしょう。
もちろん黙って聞いているわけではありません。
適切な相槌や態度で安心感を作り、的確な質問や内容の整理からお悩みの状況や自分自身への理解を深めることをお手伝いします。
古今東西、人間は自分自身の思考内容は頭の中で完結することはなく、口に出すことで完成すると言われています。
- 自分の体験を自分の言葉で語る(物語る)」ことが、バラバラだった自己や思考を統合し、完成させる(日本の心理学者、河合隼雄)
- 書くこと、あるいは話すことによって、初めて思想が形をなす(ドイツの哲学者、フリードリヒ・ニーチェ)
- 言葉は思考の絵である(フランスの哲学者、ジャン=ジャック・ルソー)
これらからも、“話すこと”は自分自身の思考や気持ちを整理し、自己理解を深める効果があると言えます。
また、自由に語ることは、“こころを癒す効果”があると考えられていて、カタルシス効果と呼ばれています。
- 最も一般的なカウンセリングイメージはPCAによるアプローチ
- “話すこと”には自分をより深く理解する効果と癒しの効果がある
2.自分を理解することの効果
「自分のことは自分が一番よく分かっている」
我々もそう思っています。
クライアント自身のことは、クライアントが一番よく分かっているはずです。
一方で、その一番分かっているはずの自分自身ですら、“十分に”分かっているか、と言われると必ずしも十分とは言い切れません。
特に、長期間悩んでいたり、強い苦痛を感じているときは、“自己不一致”という状態になっていると考えられています。
少し乱暴に解説すると以下のような状態です。
- 自分らしくいられていない状態
- 自分の望む自分ではない状態
- 「~したい」よりも「~しないといけない」に囚われている状態
- “自分”ってものが分からなくなっている状態
このような自己不一致状態を解消し、“自己一致”している状態に近づけることで健全で健康な状態になると考えられています。
つまり、
「自分の現状を適切に理解でき、自分のしたいこと・向かいたい方向が定まっていて、そのための方法が分かり、一生懸命取り組める」
状態です。
なんだかいい感じの状態ですよね。
でも、こんな状態になれたら、自分の生活やこころ模様が少しいい感じになりそうです。
そして、我々は皆さんがこうなれる力があると信じています。
とはいえ、これは最終段階です。
まずは、辛い気持ちや困った状況を思いっきり話して、肩にのっけた重い荷物を降ろしてください。
背負ったままのものをしっかりと見定めることは難しいものです。
- 自分のことをいつでも十分に分かれている人はいない
- 自分のことが分かると、それまでよりも楽になれる
- まずは先のことなんて考えずにお話ししてみましょう
3.アドバイスをしてくれないって本当?
PCAを行うカウンセラーはアドバイスをすることに非常に慎重です。
これは、アドバイスをすることで、クライアントの“話す”という行動を邪魔してしまうことがあるからです。
一方で、全くアドバイスをしないのか、というとそうではありません。
自分の考えや気持ちにより近づくための助言や、ときには自分自身と適切に距離を取るための工夫、目標が定まってからはそこに向かうための具体的な提案など、カウンセラーが介入することもあります。
ただ、初期段階のまだ状況もはっきりと理解できておらず、また信頼関係も得られていない状態で、いたずらなアドバイスを行うことを慎んでいる、とご理解いただけたらと思います。
PCAではあなたのペースが最大限尊重されます。
上手に話せる必要も、聞かれたことに全て答えられなくても全く問題ありません。
特に準備していただくこともありません。
そのために我々がいます。
ご希望があれば、最初は我々が質問をして、聞き取りをすることもできます。
話をすること自体、担当カウンセラーに慣れていく中で、徐々に自分の話したいことを見つけていく方も多いです。
じっくり自分や状況と向き合いたい、という方にはPCAはぴったりのアプローチ方法だと言えます。
- 最初はアドバイスが少ないのはあなたのペースを護るため
- 上手に話すことは求められることはない
- PCAは自分のペースで問題や自分自身と向き合える
4.結びに
我々カウンセラーが考えるカウンセリングは、いつでもクライアントが中心です。
苦しさも悲しさも、ひとに言いづらいことや自分でも向き合い辛いあなた自身も大切にしたいと考えています。
この信念を最もストレートに体現する方法が、PCAだと言えます。
自分自身をより深く理解して、より善(よ)い自分になりたい方は是非、我々のカウンセリングをご検討ください。
うぇるむすび一同、お待ちしております。











