

カウンセリングの方法シリーズです。
今回ご紹介するのは、最も古い心理療法の一つである精神分析的アプローチです。
そして、今もなお多くの人を救い続けています。
精神分析的アプローチは、世の対話的心理療法の根幹に根差しており、創始者のジークムント・フロイトが唱えた“無意識”の概念は今日の心理士達にとっては基本のキとなっています。
私たちは、ストレスを感じたときに「考え方を変えよう」としたり、具体的な解決策を求めたりしがちです。
それらは即効性のある素晴らしい方法ですが、一方で「どうしても変えられない性格」や「繰り返してしまう苦しみ」に直面することもあります。
精神分析的なアプローチは、心の中を専門家と共に歩み、悩みの根底にある「心の癖」を丁寧に紐解いていく作業です。
この記事では、この伝統的な手法が持つコンセプトをご紹介します。
そして、カウンセラーと対話することが、あなたの人生にどのような視点をもたらすのかを説明します。
1.精神分析のコンセプト
精神分析では、自分でも気づかない「心の根っこ」に触れる時間を提供することに注力します。
私たちは、自分自身のことをすべて理解していると思いがちです。
しかし、実は意識できている部分はごくわずかで、心の大部分は表面からは見えない「無意識」の領域にあると考えます。
精神分析的なアプローチでは、この目に見えない領域に光を当てます。
カウンセラーは、あなたが無意識のうちに抱えている「感情のしこり」を一緒に見つける専門家です。
この「無意識」の領域にある「感情のしこり」が意識の領域に持ち上げることで、対処可能になります。
精神分析的アプローチでは、この無意識の意識化が一つの大きな目標となります。
- 人間の心には「無意識」の領域と「意識」の領域がある
- 無意識な感情のしこりを言葉にすることで対処可能になる
2.自由な対話がもたらす気づき
精神分析的アプローチのカウンセリングでは、心に浮かんだことをそのまま言葉にする時間を持ちます。
これは「自由連想法」と呼ばれる手法を、日常の会話として丁寧に行うものです。
順序立てて話す必要はありません。
一見バラバラに見える言葉の断片をつなぎ合わせることで、自分でも気づかなかった「本当の望み」や「恐れの理由」が見えてきます。


この過程を繰り返すことで、心の中の絡まった糸が少しずつ解けていくんだ
日常生活において、心に浮かんだことをそのまま口にすることは基本的にありません。
無意識に自分の思考や感情を検閲し、調整を加えています。
意図的に、そしてカウンセラーの介入によって無意図的にこの検閲を緩めることで、いつもとは違う方法で自分自身と向き合います。
- 「自由」に話すことで深層心理にアクセスする
- 日常生活では実は「自由」に話せていない
3.「心の癖」を安心感の中で捉え直す
私たちは誰しも、特定の人との関係において、過去の重要な人物(親など)との関わり方を再現してしまうことがあります。
これを専門的には「転移」と呼びますが、カウンセリングという安全な場所でこの反応が起こることは、自分を理解する絶大なチャンスとなります。
「転移」は、ときには怒りや悲しみ、嫌悪感などネガティブ感情になることもあります。
カウンセリング内で起きる感情体験は、いま、ここで起きる最も鮮度の良い情報です。
精神分析的アプローチを行うカウンセラーは、これらの感情を受け止める準備があります。
この再現によって「心の癖」が照らし出され、癖が繰り返されることで自分にとって不都合な状態を維持されます。
カウンセラーとの信頼関係の中で、自分の「心の癖」を体験し、それを分析します。
このステップを踏むことで、過去に縛られていた心が自在さ取り戻し、現在を自分らしく生きることにつながります。
- ひとは重要な過去の人物との関係性に影響を受けている
- カウンセラーとの間で「心の癖」を分析することで自在に自分の心を扱えるようになる
4.根本からの変化を求めるあなたへ
精神分析的な対話は、表面的な問題解決以上に、あなたという人間の「土台」を整えるプロセスです。
カウンセリングというプライベートな空間で、カウンセラーがあなたの歩みに根気強く寄り添います。
時間をかけて自分を耕すことは、一生涯続く自分自身への信頼につながります。
まずは、心にあるものをそのままお聞かせください。










