お祝い事なのに、なぜ苦しい?―ライフイベントがもたらす「変化」という名のストレス―

  • URLをコピーしました!

進学、就職、結婚、出産―。

これらは一般的に「人生の節目(ライフイベント)」と呼ばれ、周囲からも祝福されるポジティブな経験として語られます。

しかし実際には、これらの時期を迎えた多くの人が、言葉にできない強い不安や落ち込み、体調不良に悩まされています。

マリッジブルーが最も有名かもしれませんね。

こうした心の揺らぎに直面したとき、「自分の心が弱いからだ」「不条理だ」と自分を責めてしまう人は少なくありません。

しかし心理学やストレス理論において、これは極めて自然な反応です。

今回は、あらゆるライフイベントに共通して潜む「普遍的なストレス」の正体と、そのメカニズムについて解説します。

目次

私たちが「ストレス」という言葉を使うとき、大抵は病気や人間関係のトラブル、金銭的な問題など「ネガティブな出来事」を思い浮かべます。

しかし、ストレス学説(心理社会的ストレス)におけるストレスの本質は、出来事の善悪ではなく、それによって生じる「生活上の変化の大きさ」にあります。

心太

新しい生活に適応する必要が生じるからですね

人間の心と身体には、常に一定の状態を保とうとする「ホメオスタシス(恒常性維持機能)」という仕組みが備わっています。

口に出して言いたいカタカナですよね。

どれほど嬉しく、望ましいイベントであっても、これまでの生活リズム、人間関係、社会的役割がガラリと変わる以上、脳と身体は「未知の事態に対応しなければならない」という警戒モード(緊張状態)に入ります。

つまり、環境の変化に適応しようとするエネルギーの消耗こそが、節目に感じるストレスとなり、体調不良やメンタルの揺らぎへとつながります。

個別のイベント(進学や結婚など)にかかわらず、ライフステージが大きく移行するときには、共通して以下のような心理的・物理的負担が発生します。

喜ばしい変化の場合は、特に軽視されがちなポイントですが、実生活の変化は思ったよりも大きなストレスを生みます。

「何かを新しく得る」ライフイベントの裏側には、必ず「これまでの慣れ親しんだ状態の喪失」がセットで隠れているのです。

ライフイベントに伴う一般的なストレスから身を守るために、まず必要なのは「良い出来事の裏でも、心は傷つき疲弊する」という事実を、知識として知っておくことです。

周囲が「おめでとう」と祝福してくれる環境のなかでは、「疲れた」「不安だ」という本音はワガママや贅沢のように感じたり、言い辛かったりするかもしれません。

しかし、心が悲鳴をあげるのはあなたの心が弱いからではなく、脳が新しい環境に適応しようとフル稼働している証拠です。

ライフステージの移行期に感じるストレスは、あなたが人生を一歩前へと進め、新しい環境に馴染もうと必死に奮闘しているからこそ生じる「成長痛」のようなものです。

次の記事からは、「進学」「就職」「結婚」「出産」といった具体的なライフイベントごとに、どのような特有のストレスが発生し、それにどう対処していけばよいのかを各論として詳しく紐解いていきましょう。

もはや今の自分になんのストレスがかかっているかも分からない…

という方は私たちのカウンセリングをぜひ活用してください。
一緒にストレスから意味を見出し、新たな成長へとつなげるお手伝いをさせてくださいね。

ライフイベントストレスのトップ画像

この記事が気に入ったら
いいねしてね!

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!
目次